ナイチンゲールのあらすじと教訓!本物とにせもの。

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ナイチンゲール

皆さんは、本物とにせもののどちらが良いと思いますか?

本物が良いに決まってるじゃないかと思うかもしれません。

でも、人間はにせものの方が良いと感じる事もあるのです。

それはどうしてでしょうか?

ここからは、『ナイチンゲール』のあらすじをみていきます。

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ナイチンゲールのあらすじ

 

皇帝が知らなかった鳥

 
むかし、中国の皇帝の御殿の広い庭に、一羽のナイチンゲールが住んでいました。

その歌声は美しく、様々な国の旅行者も、聞きほれるほどでした。

旅行者たちは国に戻ると、たくさんの本を書き、ナイチンゲールこそ最上のものであると、書かれているのです。

この国の皇帝は、ある時そんな本で、ナイチンゲールの事を知り、「どんな歌声か聞いてみたい。連れて来い。」と言いました。

そして、おつきの者は、なんとかナイチンゲールを見つけます。

それは、小さな灰色の鳥でした。
 

ナイチンゲールの歌声

 
そして、皇帝と宮中の前で、ナイチンゲールがとてもこの世とは思えない程美しい声で歌いだします。

皇帝はその歌声を聞いて、涙がひとりでに浮かんできました。

皇帝は、ナイチンゲールにごほうびをあげようと思いましたが、ナイチンゲールは、皇帝の涙が一番のごほうびで、他には何もいらないといいます。

そして、ナイチンゲールは、宮中の鳥かごの中でくらす事になりました。

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細工物の鳥

 
ある日の事、皇帝の所に、荷物が届けられます。

開けてみると、中身は宝石がちりばめられた、細工物の鳥だったのです。

しかも、その鳥は、ナイチンゲールそっくりに歌いました。

とてもかわいらしい物だったので、皇帝はこの細工物の鳥をたいそう気に入ります。

そして、ナイチンゲールと一緒に歌わせようとしましたが、ナイチンゲールは自分の気の向くまま歌うのに対し、細工物の鳥はワルツばかり歌うので、うまく行くはずがありません。

楽長は、「ナイチンゲールは、次にどんな歌が飛び出すか、わかりませんが、細工物の鳥は、次にどんな歌が出てくるかわかりますし、拍子は正確で、中を開いて、そのしくみを知ることができます。」と細工物の鳥をほめました。

そうして、今度は細工物の鳥だけが歌う事になり、みんなは、何回も同じ曲を聞くのでした。

それから、皇帝が気がつくと、ナイチンゲールはどこかへ行ってしまっていました。

みんなは口々に、「とんだ、恩知らずだ!」とののしります。

こうして、ほんもののナイチンゲールは、とうとうこの国を追われてしまいました。

そして皇帝は、細工物の鳥の声を、毎日聞いていると、突然音楽が止まってしまいました。

色々調べますが、心棒がすり減っていて、年に数回しか、歌わせられなくなっていたのです。
 

皇帝の病気

 
さて、それから、5年の月日がたち、皇帝はご病気になり、皇帝は冷たく青ざめて、おやすみになっていました。

宮中の人たちはみんな、皇帝がもうおかくれになったと思って、新しい皇帝にご挨拶をするため、飛んでいきます。

ところが、皇帝はまだおかくれになっていなくて、じっと寝ていました。

そして、皇帝の胸のうえに、死神がやって来て乗るのです。

その死神は、頭に皇帝の冠をかぶり、手には、皇帝の剣と旗を持っています。

皇帝はたまらなくなって、「音楽だ!」と叫びますが、誰も細工物の鳥にねじを巻くものはいません。

すると、ナイチンゲールが近くの枝にとまり、歌を歌いだします。

皇帝のお見舞いにやってきたのです。

そして、死神までがその歌に聞きほれて、「もっと歌え」と言うのです。

ナイチンゲールは、死神に、「そのかわりに、その金の剣と、金の旗と、金の冠を渡してくれますか?」といいます。

ですから死神は、ナイチンゲールが歌うたびにお宝を渡し、最後には窓からでていきました。

皇帝は「本当にありがとう。どんなほうびを取らせたらいいか?」」と言います。

でも、ナイチンゲールは「ごほうびは、もう頂きました。皇帝は私の歌を初めてきいたとき、涙を流してくださいました。」

そして、また、歌いはじめ、皇帝はぐっすりと、お眠りになりました。

それから、皇帝は元気になって目覚められました。

すると、皇帝は、ナイチンゲールにいつもそばにいてくれるように言いました。

しかし、ナイチンゲールは、好きな時にここにきて、世の中の幸せな人たちの事や、苦しんでいる人たちの事を歌うといいます。

こういって、ナイチンゲールはどこかへ飛んでいきました。

皇帝は、立ち上がり、自分で服をお召しになって、金のつるぎもつけられました。

そして、おつきの者達が、おかくれになった皇帝を見にやってくると、みんなに、「おはよう!」といいました。

おしまい。

ナイチンゲールの教訓

 

その1

 
このお話の教訓は、いつも聞いているものや、知っているものの方が、好まれるし、安心する。ということです。

人は繰り返し、同じものを聞くのが好きで、安心するのです。

例えば、同じアルバムをずっと聞いていると、曲の後に、次の曲のイントロが頭の中でスタンバイしているのです。

それが、たまたま次に違う曲が流れると、すごく違和感をかんじます。

このお話では、次に何を歌うか予想できないナイチンゲールの歌よりも、何を歌うか予想でき、繰り返し歌う細工物の鳥の方がうけいれられます。

それに、例えば、お笑いの吉本新喜劇は、同じ人がみんなが知っている同じギャグを言う事が、大変喜ばれます。

この人が登場すると、このギャグがでてくるという事を、みんなわかって観ているのです。

お馴染みの人が、お馴染みのギャグをすると、なんだか観ているほうは、安心します。

反対に定番のギャグが出なかったり、違う物だったりすると、ちょっと、ものたりないのです。

人は、頭のなかで、知らないうちに、勝手にパターンを決め、そして、そのパターン通りになると、安心するのです。
 
音楽
 

その2

 
それから、見た目がいくら美しくても、本当に、心のこもった歌や言葉には、勝てないという事です。

美しく着飾って、音程や拍子が正しく歌われている事よりも、返って、あまり見た目は人の興味を引くようなものでなくても、ただ心をこめて歌う歌の方が、人の心をうつという事です。

このお話の中では、最後に、皇帝を救えたのは、本当にナイチンゲールが皇帝の事を想って歌ったからです。

例えば、私が好きな音楽家は、もしかしたら他の人からみれば、上手ではないかもしれませんが、私にはそんなことは全く関係ありません。

私は、その人が、音楽が好きで、本当に楽しそうにステージに立っている事で、心をうたれるのかもしれません。

 

その3

 
それから更に、なぜかわからない不思議な事よりも、どうしてそうなるか、理由がわかる物の方が、好まれます。

このお話の中では、細工物の鳥を、実際に中身をみようとするものはいませんでした。

けれども、人が作ったもので、どうなっているか想像できるものの方が、納得できて、安心できるのです。

例えば、メニューを見て、美味しそうなおかしも、何が材料に使われているかわからないものは、なかなか注文するのに勇気がいります。

そして、わからないものの中身を解明しないと安心できないという思いは、色々な物の発明にも役立っています。
 

その4

 
それから、上に立つ人は、自分の下で働いてくれている人の事を一生懸命のわかろうとします。

けれども、なかなか、伝わって来ず、伝わって来たとしても、本当の事とは、違う事がたくさんある。という事です。

このお話では、皇帝は、身近なはずの自分の庭で起こっていることを知らなかったのです。

皇帝はナイチンゲールの事を他の国の人が書いた本で知ります。

上の立場の人が、組織の中で起こっていることを、正確に知るのはむずかしいことです。

人は、上の人に対して良くみられようとして、その場だけとりつくろったり、問題があるのに、問題がない振りをして隠したりします。

実際には困っている人があっても、そのことを報告することで、中間の立場の人が、都合が悪くなることもあり、立場上、本当の事をいえない事もあるのです。

反対にこんな事は役にたたないので、報告しなくてもいいだろうと思ったことが、実は、大変重要だったり、役にたったりすることがあります。

そして、自分の周りの物事はわかりづらく、かえってちがう方向から、ちがう人が見た方がその状況が良く分かる事があります。

ですので、違う方向から見る事ができる人の意見を、積極的に聞くことが必要です。

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さて、この『ナイチンゲール』のお話は、作者が、好きな人の事を書いたお話でした。

ナイチンゲールの原作

 
この『ナイチンゲール』は、ハンス・クリスチャン・アンデルセンが作った童話です。

『新童話集第一冊』にみにくいアヒルの子とともに収められ、すぐに評判になった。

このお話は日本では、小夜啼鳥(さよなきどり)とも言われる。

アンデルセンの恋の相手のオペラ歌手と当時売れていたオペラ歌手になぞらえて、本物と細工物として、お話をつくった。

ナイチンゲールは雀の仲間で、日本ではサヨナキドリ、ヨナキウグイスともいわれます。
 

まとめ

 
このお話の教訓は、
 ● 見た目がいくら美しくても、本当に、心のこもった歌や言葉には、勝てないという事。

 ● 人はパターンを決められた方が安心するという事。

 ● なぜかわからない不思議な事よりも、どうしてそうなるか、理由がわかる物の方が、好まれるという事。

 ● 上に立つ人は、周りの事を正確に知る事は難しいという事。

でした。

アンデルセンは、このお話のもとになった恋人の歌を聞くと、何度も生き返った気分になれたのかもしれません。

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