
このお話を知っていますか?
「3匹のこぶたでしょ?知ってるし、わかってるよ」とか言っていると、大事な機会を逃してしまいます。
このお話には、人生をうまく渡っていくコツが詰まっているのです。
それでは、まず、『3匹のこぶた』がどんなお話だったか、見ていきましょう。
3匹のこぶたのあらすじ
くいしんぼうなおおかみ
むかしあるところのぶたのお母さんは、子供達を育てるお金がなかったので、3匹の兄弟ぶたに、家を出て自分で生きていくように言うのです。
まず初めに家を出たこぶたは、わらを沢山かついだ人に出会いました。
こぶたはそのわらをもらって、家を建てましたが、すぐにおおかみがやってきます。
そして、おおかみは家に入れてくれるようにと言いましたが、こぶたが断りますと、ふうーっ!と家を吹き飛ばして、こぶたを食べてしまいました。
つぎのこぶたは、木の枝をたくさん持った人に出会います。
こぶたはその木の枝をもらって、家を建てましたが、やっぱりすぐにおおかみがやって、初めのこぶたと同じように家を吹き飛ばされて食べられてしまいました。
3番目のこぶたはれんがをたくさん持っている人に出会うのです。
こぶたはそのれんがをもらって、家を建てます。
そうすると、やっぱりおおかみがやってきて、息を吹きかけて、家を吹き飛ばそうとしましたが、家はびくともしないのです。
そこで、おおかみは、こぶたを誘い出そうと、おいしいかぶが取れる畑に誘います。
ですが、こぶたは約束の時間の少し前にかぶ畑に行き、かぶを採ってきたのです。
しかし、おおかみはあきらめません。
そして今度は、おおかみはこぶたに、おいしいリンゴが成る木の話をします。
すると、今度もこぶたは、おおかみと約束した時間より早く起きてリンゴを採りに行くのです。
でも思っていたより、木登りに時間がかかって、おおかみもやってきてしまいました。
こぶたは「とっても美味しそうだよ、1つほうってあげよう!」といって、思いっきり遠くにリンゴをなげます。
そして、おおかみが、リンゴを拾いにいっているすきに、逃げて家に帰ったのです。
次におおかみはこぶたをお祭りに誘います。
こぶたはまた約束した時間よりも早くお祭りにいって、バターを作る為のたるを買うのです。
そのたるを持って帰る途中でおおかみが歩いてくるのが見えたので、急いでたるの中にかくれました。
すると、たるがゴロゴロ転がって坂道のおおかみを追いかけたのです。
おおかみは、ビックリして逃げて帰ってしまいます。
おおかみは、とても怒って、えんとつから降りていって、こぶたを食べようとするのです。
ですので、こぶたは大きなお鍋にお湯をわかし、えんとつから降りて来たおおかみは、お鍋にドボンと入ったのですぐにふたをして、煮てしまいました。
おしまい。
では、この昔から言い伝えられる『3匹のこぶた』はいったいどんな教訓を含んでいるのでしょう。
3匹のこぶたの教訓
教訓1
まず、1つ目の教訓は、適材適所です。
材料や素材、更に人は、それぞれの特性を生かして使えば、効果を発揮できるということなのです。
このお話では、3匹のこぶたがそれぞれの素材で家を建てます。
一番目、わらは、筒状で中身は空洞で軽くて、見た目はふわふわして暖かそうだが、実際には濡れれば冷たくなりあまり役に立たない。
人あたりが良く、優しいが、あまり中身がなく、考え方に芯が通っていないので、環境に左右されやすい。人の意見に左右されやすい人の例え。
次に木の枝は、燃えやすい、乾燥すると折れやすい。
枝は組み方やロープを使ってしばれば、かなり丈夫には出来上がりますが、燃えやすかったり、乾燥したら折れやすかったりします。
丁寧に物事を行っていけば、うまくいきますが、環境によっては、精神的にポキッと折れてしまう弱い面もある人の例え。
3番目にれんがは、固く、火にも、風にも強い。
1つ1つは小さいが、積み重ねることによって、頑丈な壁を作ることが出来るのです。
信念があり、こつこつ努力を積み重ねて、何にも揺らぐことのない、強い人のたとえ。
木の枝や、わらは、家の外装の素材としてはあまり向いていません。
その素材にあった場所で合った使い方をしなければ、力を発揮できないのです。
それと同じように、人も適した場所で適した仕事をすれば、実力を発揮できます。
例えばわらのような、人当たり良くて、他人の意見を吸収しやすい人は、会社の中で上司の考えている事をすぐにくみ取り、実行できる、よい部下になれます。
それに、例えば2番目の木の枝のような人は、仕事のやり方や順序を丁寧に細かく教えて、その通りにやるように伝えれば、間違いなく仕事をやってくれるよい部下になります。こまめに仕事ぶりをチェックして、出来ていれば、ほめてあげることも大事です。
そして、3番目のれんがのような、小さな事でも、積み重ねてこつこつ努力する人は、マイペースで、とても頑固なところもあります。
そんな人は自分が信じる事を信じる方法で進められる仕事が向いています。
教訓2
このお話のもうひとつの教訓は、チャンスをつかめ!です。
このお話しでは、3匹それぞれのぶたが、それぞれの家の素材を持った人と出会います。
でもこれはたまたま出会ったのではなくて、丈夫な家をどうやって建てるか全く知らなければ、れんがを持った人を見かけても見逃してしまったかもしれません。
要するに、チャンスはただ降って来るのではなくて、普段から興味を持ち、知る努力をしてアンテナを張っていなければ、チャンスが来ても気づくことが出来ず、せっかくの機会を逃してしまいます。
しかも、チャンスはつかんだ人がきちんと育てなければ、生かされないという事です。
れんがをもらったこぶたも、ただ積むだけではダメで、きちんとれんがを頑丈に積む方法を調べて、実践しなければなりません。
そして、根気よく、時間をかけてひとつひとつ積み上げなければならないのです。
例えば、私は重力と、緩んでくる筋肉と日々戦っているのですが、何か手軽に、引き締めと体型維持出来る方法はないかと、思っていました。
そうすると、同じ悩みを抱える友達が、「体幹トレーニングというのをしているよ。家でできるし、とってもいいよ。」教えてくれたのです。
前からテレビなどで見かけていて、簡単に家できるというので、興味はあったのですが、なかなか自分からは手が出せませんでした。
ですが、友達が効果があるという事なので、早速、はじめてみました。
その後の継続は、自分の努力ですね。
それから、例えば、会社内で、興味のある部門があって、そちらの部門の仕事をしてみたいと思っているとします。
そして、上司や同僚にもそれとなく、興味がある事を伝えておくと、もしその部門で人材が必要になった時に、声をかけてもらえるかもしれません。
もちろん、それは、今の仕事をしっかりやっていないと、声もかけてもらえないでしょうし、ある程度、新しい部門の仕事の知識もなければなりません。
しかも、部門が変わった後も、今まで以上にコツコツ仕事をしなければなりません。
チャンスというのは、どこからか、降ってわいて来るものではありません。
自分でつかみとる物です。
『3匹のこぶた』とても有名なお話しですが、誰がいつ作ったのでしょうか?
3匹のこぶたの原作
18世紀後半には存在していたという説もあり、昔から言い伝えられたおとぎ話の1つです。
おおかみをこらしめるお話として『グリム童話』の『おおかみと7匹の子やぎ』と共通点が多いといわれています。
1933年にウオルト・ディズニーによってアニメ化されて知る人が増えました。
まとめ
『3匹のこぶた』の教訓は、人も材料も、その特性にあった場所で特性を生かす方法で使われなければなりません。
それから2つ目は、チャンスはやって来るものではなくて、自分でつかみとるものだ。ということです。
小さいものでも大きなものでも、良い機会に恵まれるように、常にアンテナを張っていようと思います。